頭の中にできる「できもの」はバリエーションが多いので慎重に治療を
頭皮にできるできものは
- 頭皮悪性腫瘍
- 粉瘤(アテローム)
- 脂肪腫
- 毛細血管拡張性肉芽腫
- エクリン腺汗孔腫
- 混合腫瘍
- 線維腫
- 脂漏性角化症
- 脂腺母斑
- 骨腫
- 脳腫瘍など
などのケースがあります。
従って皮膚皮下腫瘍よりもより慎重に診断をする必要があります。手術をするにあたっても、頭部の場合には、毛髪や術中出血、幅広い腫瘍の場合には皮膚をよせることができない、術後ガーゼの圧迫がしにくいなどのデメリットもあります。
この症例の場合も皮下の膨らみを主訴に来院しました。触診や視診で良く観察をしたところ、粉瘤とは異なる腫瘍があるため局麻下に切開をして手術を行いました。

皮膚を切開して腫瘍を引っ張り出し、周囲と癒着している部分はハサミでカットして充実性の腫瘍を取り出しました。明らかに粉瘤とも脂肪腫とも違う皮下腫瘍です。くり抜き法などでは取り出すことは難しいでしょう。

手術時には毛髪の剃毛は最小限に抑え、縫合糸も吸収糸を使用して手術を行っています。髪の毛があるのでガーゼ圧迫はテープでできないので自着包帯で1日だけ固定を行います。そのため頭の手術には必ず帽子を持ってきていただくようにお話をしています。
問題なければ翌日から洗髪は可能となります。また、抜糸は吸収糸で縫合しますが7日後には抜糸を行います。
摘出手術の料金について
手術費用(3割負担の場合)のおおよその目安
※公費負担医療証をお持ちの場合には全てお持ちください(負担割合0割、1割、2割などが適応となる場合もあります。)
上記に初診料、再診料、血液検査料、病理組織検査料、画像診断料(検査センターに外部委託)、薬代、予約料(1100円税込)などが別に必要となります。
※手術給付金について
生命保険会社や共済組合などの医療保険に加入されている方で、医師の診察を受け、保険診療で手術を受けられた場合は手術給付金が受けられることがあります。生命保険に加入していても、本人による手続きがないと給付されません。医師の診断書が必要な場合は受診時に必ずお伝えください。加入している生命保険会社、共済組合などがあれば御確認下さい。 (「皮膚皮下腫瘍摘出術」などが手術名となります)