帝王切開のキズアト治療/にしやま形成外科皮フ科クリニック(名古屋栄3丁目)
2020-11-05
帝王切開のキズアトの治療を行っています。
帝王切開には、お腹の中央を縦に切る「縦切開」とお腹の下部を横に切る「横切開」の2種類の方法があります。
形成外科専門医からの立場からはリスクが少ないのであれば「横切開」の方がキズアトが目立ちにくので良いと思います。ただ、横切開をしたとしても体質によりキズアトが目立ちつこともあります。体質が強いと、赤く腫れて痛みや痒みといった症状を伴うので積極的に治療を行った方が良い疾患と考えます。
帝王切開の形成外科的専門治療について
1) 内服薬
飲み薬では「トラニラスト」と「柴苓湯114(さいれいとう)」という漢方薬(粉末)がケロイドに対する強い軽減効果があります。トラニラストは、気管支喘息などに用いる抗アレルギー剤であり、炎症細胞が出す化学伝達物質を抑制する成分がケロイドや肥厚性瘢痕の組織中に作用することより、痒みをはじめとする自覚症状を抑え、さらには病変自体を沈静化させると考えられています。
患者様によっては粉が飲めないなどのご要望もありますので遠慮なくお申し出ください。このお薬を服用していると、ニキビやにきび跡も軽減してお顔の肌質も改善されるので女性男性問わず喜ばれることも多い治療法です。勿論にきび跡にお困りの患者様にも処方される内服薬です。
2) 貼り薬
ケロイドには、抗炎症剤である強い効果が得られるステロイドテープ「エクラー®プラスター」を1日1回24時間張り替えて頂きます。「エクラー®プラスター」の成分は、デプロドンプロピオン酸エステルです。3か月間の連続使用でかなりの効果を期待できます。
3) 注射
ステロイド(ケナコルトA)注射は、患者さんとよくご相談させていただいてから必要なときのみに使用いたします。他の治療に比べて、ケロイドの赤みや盛り上がりは著明に減少します。妊娠・授乳・これから妊娠をしたい方には向いていないのでご相談ください。
にしやま形成外科皮フ科クリニックでは極力痛みが少なくなるように、局所麻酔薬の混合、細い針を使用、注射する場所などを考えながら、患者さんが痛みをあまり感じないように工夫しています。ステロイドは、時に毛細血管の拡張を、毛包炎の多発、皮膚の菲薄化などが生じることもあります。
ケナコルトの局所注射は、テクニックが必要なので形成外科専門医を受診することをお勧めします。注射にはキシロカインの麻酔を入れてあります。ケロイドのふちを中心に入れることで増殖を抑制します。
ケロイド・肥厚性瘢痕でお悩みの患者様はお気軽に下記までご相談ください。
※この治療は公的保険の対象となります。
にしやま形成外科皮フ科クリニック
愛知県名古屋市中区栄3-14-13
ドトール名古屋栄ビル5F
TEL:052-242-3535
形成外科専門医 西山 智広