神経鞘腫の除去について/にしやま形成外科皮フ科クリニック(名古屋栄3丁目)
愛知県名古屋市中区栄のベテラン形成外科専門医:西山 智広
神経鞘腫の除去について
皮膚・皮下にできる腫瘍は、全てが粉瘤というわけではありません。様々なケースを想定して摘出手術を行う必要があります。皮膚のできものは、安易に考えるのではなく、あらゆる腫瘍の手術除去に精通している形成外科専門医を受診するのが最も安心です。
神経鞘腫は末梢神経の構成細胞であるシュワン細胞由来と考えられる良性腫瘍で、増殖はゆっくりと進行します。一般的には成人にみられ、多くは皮下組織や筋肉などの軟部組織に発生します。神経鞘腫の多くは軟部組織の末梢神経から発生します。男女差はありません。神経と関係している為に、局所の圧痛、放散痛がみられることがあります。良性腫瘍ですから、完全に切除できれば再発はありません。
1:皮膚切開のデザインと局所麻酔
まず、腫瘍の大きさをマーキングして、皮膚を紡錘形に切開するデザインを行います。
2:神経鞘腫の摘出
神経鞘腫は被膜に包まれたやや硬めの腫瘍なので、腫瘍の周囲を慎重に剥離して一塊にして取り出します。
3:皮下縫合
腫瘍を取り除いたら、次はクリア吸収糸による皮下縫合を行います。皮下縫合は傷跡があとで広がるのを防止することと、皮膚縫合糸を早く抜糸できるというメリットがあります。基本的には、皮下縫合糸は時間が経つと溶けてしまいます。
5:皮膚縫合とドレーン留置
皮膚表面は、黒いナイロン糸で皮膚を絞めすぎないようい軽く縫合し、更に縫合部の下に血液などが貯留しないようにシリコン製排液ドレーンを挿入します。
6.手術痕のフォローアップ
手術痕は、体質や個人差もございますが、肌色のスキントーンテープを使った皮膚固定や内服薬による傷跡の赤みや硬さの軽減など約半年間の治療をおこなうことで最小限にすることができます。
当クリニックでは、皮膚皮下腫瘍摘出手術は、局所麻酔の日帰り手術で取り除くことができます。形成外科では、手術を多く手掛けているため、できる限りキズアトが目立たなくなるように慎重に治療を行います。